NPPの探し方 1
最近三脚と自由雲台をリニューアルしまして、ずっとほったらかしだった機材を再セットアップしました。
で、NPPも出しなおしたので、今日はそんな話。
レンズのNPP(ノーダルポイント)を探す方法は、さまざまなサイトで紹介されています。
乾電池を二つ並べる方法や、金網越しに後景を見る方法、長いパイプを覗く方法など。
どれも原理は同じで、近くのものと遠くのものを重ねて見る、QTVRマウントを動かしたときノーダルポイント(視点)が動くとそれらの重なり具合が変わる。というものです。
視点が1cm動くと、近くの物も遠くの物も反対側に1cm動きます。
近くの物は見かけの大きさが大きいので1cmでも大きく動きますが、遠くの物は小さいので同じ1cmでもちょっとしか動きません。
この差が重なり具合の違いになって見えるわけですから、遠い物は動かないように遠ければ遠いほどいいです。近い物は近いほど動きが拡大されて分かりやすくなります。
その点で、乾電池法はあまりオススメではありません。
机の上に並べて置ける程度の距離差では、奥の乾電池も結構動いてしまいますし、第一どこがどう重なっているのか分かりにくいです。
精度も大事ですが、出先でも確認したいときがあるので、持ち運び・セッティングが簡単で、周囲の状況を選ばない方法がいいです。
私がいつもやっている方法はこんな感じです。

五円玉を針金でレンズ前に置いて、その穴越しに遠くの物を見る方法です。
こいつのメリットは、
・簡単に作れて、持ち運びも容易
・目印にする遠くの物の位置に合わせて、近くの物(5円玉の穴)をの位置を調整できる
・近くの物(5円玉)が、かなり近いので大きく動き、分かりやすい
といったところでしょうか。
コレを使って実際に調整する方法を紹介しようと思います。
遠くの物は、テレビの上に的になるものを置きました。壁の模様でもいいですが、
魚眼レンズ越しだと小さくて見にくいので、目立つ色がいいです。

ワンルームなんでたいした距離ではないですが十分でしょう。

覗くとこんな感じ。的をファインダー中央で捉えるようカメラの向きを調整して、5円玉の位置も調整します。
5円玉の穴の中しか見ませんので色々散乱している床は無視してください。


今、ノーダルポイント(視点)と目印(スプレー缶)と5円玉が一直線に並んでいます。
カメラを動かしたときノーダルポイントが回転軸と一致していないと視点が動いてしまうので、5円玉の穴の中の目印が動きます。(実際に動いているのは穴の方です)
カメラを動かしても目印が動かない状態になったら、”ノーダルポイントが出た”状態です。
この方法の最大のメリットは精度が高いことです。五円玉の穴は直径5mm位なので、ミリ単位で視点の動きが分かります。
試しにカメラを左に1mm、2mmズラしてみると、



こんな感じ。逆に言うと、穴から外れそうになったら視点が2mm動いたということです。
(2mmと言ってもローテーターなどを軸にして円運動しているのでややこしいですが…)
この状態でカメラを動かしてノーダルポイントを探していきます。
つづきは次回。
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